September 2010

HOTELの発音の仕方 従来の説明のしかたと喉パラダイムの比較

たこ焼き村先生が、スペイン語発音講座において、HOTELの発音のしかた、スペイン語のと、英語のを比べていらっしゃる。この機会を使わせてもらい、英語喉パラダイムと従来の指導法の違いを比較してみたい。 たこ焼き村先生のサイト http://www5d.biglobe.ne.jp/~ktakuya/pronun01.htm の 番外編:英語の hotel とスペイン語の hotel とあるところ。音声ファイルを置いてらっしゃいます。 従来の方法は新しいものではない。私が同志社の英文科だったときに、音声学のクラスで似たことを勉強したとは思う。   先生が説明されているのは、HOTELという単語で、スペイン語のHOTELと英語のそれを比較されているが、私は英語の説明のほうに注目。   先生は、HOTELのO(英語のほう)はオウだとおっしゃっているが、これは、日本の辞書にもそう書いてあるし、私も以前はそう思っていた。しかし、ONLINEのウェブスター辞書には、単にOとされている。 実際には、このOは、オウではなくて、O(オ)だけなのだ。英語喉的には、。喉でOと響かせていうと、日本人が聞くと何となくウっぽい残響感が残る。そのウは、わざと言うウではない。   つまり、オウという二重母音は英語に存在しないということだ。 IPAのパラダイムでは、音を瞬間的にとらえる感覚がある。だからOにちょっと残響感があるならば、それをUだとして表現するのだろう。   次はTの発音。口のなかで、はげしく破裂させる感じは、従来の方法が教えるところである。実際のネイティブはそういう風にしていない。日本人が口の中で激しく破裂っぽくしないとTにならないのは、喉のほうが緊張しているために、首のパイプを楽器として、生かせないからだ。首のパイプを充分響かせておけば、舌のほうは、単にはずすという感じで充分、アメリカ英語のTが出る。   そして、Lの発音だが、先生は、HOTELのLは、舌が上につかないことがあり、舌のおくのほうが盛り上がる、、、と説明しているのだけど、それは事実と違う。それをするとホテウという感じになるが、やはり、実際の音とは違う。Lはウではない。   確かに喉をあけたまま、リラックスさせて、Lを発音すると、日本人が聞くとウっぽい音が聞こえるように思えるかもしれない(暗い感じがするかもしれない)。しかし、それはウといっているわけではない。   実際、文のなかでHOTELを言うとする。THE HOTEL ISとするならば、HOT-TEL-LIZという感じになるのが、その場合、全然、Lが暗い感じがしない。HOTELというと、Lが暗く感じても、HOTEL ISだとそう感じない。 舌の奥に関して、そう指導しているのは、たまたま日本語ではウをそのように舌の後方を盛り上げて発音するからだろう。私の感じでは、IPAの教え方は、日本語をおおげさに強調したもののように思われる。実際、アメリカ人はLの時にでも、舌は、口の屋根につくけれど、結構、全体的にはどてっとしたままだ。 IPA学派が単語レベルでしか説明しないのは、文の中に単語が入ると、色々と音の感じが変わってしまい、今、せっかく、ダークL(ウみたいに聞こえるL)と説明したものが、そう聞こえなくなってしまい、説明の一貫性がなくなってしまうからではないだろうか。   例えばRで唇を丸めますといっても、一語なら、それはできるけど、文となると、CONSISTENTにできない。実際、丸めなくてもRが言えるし、ネイティブは丸めていないからだ。丸めることもあるかもしれないが、それは何かを強調しているときであり、音に弁別的な違いが出るわけではない。笑いながらでも、英語が喋れるし、Rは発音できるが、笑っているときは、唇を丸めることができない。   それから、Lの時の(これはスペイン語でも英語でもそうだが)、舌の位置を細かく意識する必要はない。私は、舌の位置はちょっと後ろ気味にしようと、前ぎみにしようと、横ぎみにしようと、だいたい同じLがでる。あんまり右になったり、左にやると、発音しにくくて、音がこもったりするが、そのコモリは根本的に、LをLじゃなくするものではない。つまり弁別的要素ではない。   私は学生時代に、つるんでいたアメリカ人がLを発音するときに、舌を極端に出すことに気がついていた。これは癖だったと思う。ブリットニースピアがMTVなどで、舌をぺろっと出す感じでLを発音する(これは、セクシーさを出すためらしい)。   実は、当時は、あ、舌を出せば、ちゃんとLが発音できるんだ、これは大発見だと思っていたのだ。しかし、本当に大切なのは、 Lは舌の位置をどうしようと、同じLが出るということである。口の屋根についている限りは、実際、どこでもよいのだ。もちろん、一番、楽な場所というのはある。   しかし、我々は舌を口の屋根につけるというと、ものすごい難しいことに思えてしまうが、実際、一日中、暮らしていて、舌が口の屋根についているほうが普通じゃないだろうか?それを、これまで我々は、舌をつけるための筋肉を鍛えるという感覚で発音練習をしてきたのだ(この点は、たこ焼き村先生が言っているわけではありません)。 IPA学派の弱点は、音を瞬間的に捉えすぎている点だと思う。それはIPAの発音記号が、音のライフサイクルを軽視している点が原因だろう。しかし、同じIPAを使って、ヨーロッパの人に教えたときは問題がない。ヨーロッパ人は喉発音なので、教えなくても、音にライフサイクルが生まれる。しかし、日本人にとっては、もともと日本語の音が、ガガガガという感じで短いので、音に関するイメージが、瞬間的だ。   ライフサイクルという考えは、これまでダークLだとか言われてきた現象を全て、ことごとく説明してしまう。TELLのLが暗めに聞こえるとしたら、それはたまたま、音の半分まで(舌がつくとこぐらいまで)が発音されたからだろう。TELL ITと音がつながると、TEL-LITとなり、2番目のLとして音の後半が加わるために、今度はダークLとうい感じがしない。 Rだって、音のどこに出没しても、同じRだということは、先日、音声でも示したところだ。Rのライフサイクルは、比較的単純で、最初から最後まで犬がうなる感じの音だ。   あ、そういえば、REDを読むとき、日本人はウレッドという感じで、ウをつけると、それっぽいと考えてきたが、実は、あのウがRだったんじゃないかな?レに聞こえるところは、RからEに移る位のところだろう。   アドリブ英語の音声にて解説。www.estat.us/blog/hotel.mp3

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犬でさえ理解しない日本語英語

愛犬を使い厳しい実験をしました。まるで、天然痘のワクチンを発見した人が、子供を実験に使ったというエピソードを思い出してしまいます。 犬に、日本語の2ビートシラブルで、アイスクリームが欲しいかと英語で尋ねると反応がありません。ところが、英語喉で3ビートで同じ表現を使うと、ぺろぺろと舌をだして、なめるようにしていました。 ちなみに、この愛犬はWANT(欲しい)という表現も基本語として知っていますので、その単語にも反応していると思います。食べ物の名前だけでなくて。 実験の様子を音声でとらえました。なめる音がよく取れています。 www.estat.us/blog/cookies.mp3 微妙に、これって当たり前かなという気もします。どうなんでしょう、、、。 ちなみに、昨日、なにか恐竜のようなおもちゃを買い与えたら、ものすごく気に入って遊んでいるのですが、そのおもちゃをジーナがライノと呼んでいるんですけど、今日、ゴーゲットライノ!というと、そのおもちゃで遊ぼうと、探しに行って見つけてきます。これは、ライノという単語を一日で覚えたということなのかな????ゴーゲットの部分だけに反応しているのかもしれません。でも、ゴーゲットの後に人名をつけて言うと、その人のところに行くので、この犬は、理屈ぬきに、他動詞の用法を知っているということかな?犬でもわかる自動詞、他動詞、、、。  

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シラブル

YUMIさん、それから、RYOGONさんが、シラブルに関してBLOGで発信されていましたので、紹介します: YUMIさん http://ameblo.jp/englishbootcamp/entry-10659772554.html RYOGONさん http://language-study.blog.so-net.ne.jp/2010-09-29 RYOGONさんは、サルでも聞こえるシラブルと、歌を紹介されています。歌においては、音符の一個一個がシラブルですから、確かに、誰でも聞こえるのでしょう。 サルとおっしゃいますが、うちの愛犬でもシラブルを手がかりに、人間の言葉を理解しているようです。例えば、愛犬の大好物は、アイスクリームとか、ピーナッツバターです。正確には、アイスクリームは与えませんが、ピーナッツバターは、苦めの薬を飲ますときに、与えます。 PEANUT BUTTERは、英語では、PEAN-NUT-BUT-TERですから、4シラブルです。これを日本語風に、ぴいなっつばたーと言っても、愛犬は知らん振りです。でも、4シラブルで正しく言うと、そわそわしだして、「俺に今、すぐくれ」という感じで暴れだします。 あ、い、す、く、りーむ も通じません。 でもICE-CREAMの二拍で言うと、え?どこにあるんだ?という感じで、そわそわし始めます。 すると、皆さん、それは単体で発音しているからだと思うかもしれませんが、わざと長めの文のなかに、PEANUT BUTTERという単語を埋め込んで、発音しても、愛犬は反応します。実際問題として、英語喉をまだやっていない日本人の中学校1年生よりも、私の愛犬のほうが、聞き取りができるように思うことがあります(厳密な実験での証明方法を考えてみます、、、食べ物の名前を混ぜた文にする必要があると思います。)。 <後日談 愛犬に日本語なまりと英語なまりで話しかけて、反応を見ました。日本語なまりでは、反応がありませんでした。犬でさえ、2ビートの英語が分からないということでしょうか? www.estat.us/blog/cookies.mp3  > 結局、色々、なまりがあったとしても、英語が国際語として通じるのは、日本人の英語以外は、シラブルの数が同じだからです(まあ、数というか分割する部分ですね)。 英語喉の話をするのに、前は、ネイティブと同じ発音になると言っていたのですが、そんなことを言ったところで通じない、分かってもらえないことがよ~く分かりました。多くの人が英語が分かるということが実感できないのだと思います。私の周りのノンネイティブ(中国人、ギリシャ人など)、は英語に全然苦労していない、、、でも、それを言っても、信じられない人が多い。 だから、最近は、シラブルを強調しています。 だって、シラブルの数が日本風があってよいと言う人は、さすがにいないですからね。 ただ、数というか、まあ分割の仕方といったほうが、正しいですね。実際には、数は数えなくてもよいですから。聞いて、あ、聞こえると納得すればそれで良いと思います。 でも、すれにしても、すぐ、他にも大切なものがありますよね、、、とか話がそれがちです。 でも、やはり文化理解が大切でしょうとか。 でもシラブルが聞けたら、話が分かるので、交流が広まり、文化理解に行き着くのです。 でもイントネーションよりシラブルが大切だとなると、受験英語が困りますね。シラブルの分割方法は、結構、簡単なので、試験問題になりにくい。 でも、そろそろ、なんでもかんでも試験とか資格制度にしてしまう癖は、やめたほうがよいのではないかと思うことがあります。 実際、仕事などをしていて、自分の持っているスキルは、資格制度によるものでなくて、何かを実際にやっているうちに、自然に身についたものじゃないかな。 皆さんの多くの人がコンピュータプログラマーだと思うけど、結構、やっているうちにマスターしませんでした? 私もSASプログラマーなんだけど、自分で勝手にやっているうちに、スタイルのように身に着けてしまいました。特に、データをPARSINGする技術などは、そういうテクニックが存在するなどということを意識せずに、自分でやっているうちに、パールだとか、そういう言語でそういうのをするのが普通だということを知った感じです。 最近では、DATA EDITINGと、統計分析の境目がないんじゃないかという感覚にとらわれています。統計モデルだって、あれ、DATA EDITINGみたいなもんじゃん、、、みたいな。

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