父が知人に英語喉を数冊献本したのですが、その本をそのかたが、広大生のKさんにお貸しになり、その結果、Kさんから質問の手紙をいただきましたので、ここで答えさせていただきます。
その質問とは以下のとおりでした。
「このやり方を学ぶ際の学習対象者はどれくらいのレベルの方なのでしょうか?」
というご質問でした。
「発音を学ぶのは初級学習者の時点でしたほうがいいとは思いますが如何せん、覚えることが多く負担になると思います。3ビートの方法も大事ですが、やはり初期の段階では音楽などでリズムを意識させ、英語の弱強弱強のリズムで発音されるといったほうが学習者にとっては頭に入りやすいのではないでしょうか。対象レベルを記載していただけるとありがたいです。」
とのことです。
さて、この英語喉メソッドですが、レベルは問いません。音を出すという行為は英語力と全く関係がありません。ゲップエリアとアクビエリアを使い分けるという行為も、英語力と全く関係がありません。ですから、英語が知らない人でも、正しい発音をすることが可能だといえます。またこのメソッドで首・喉を鳴らすことを覚えれば、英語だけでなく、他の言語も正しい発音をすることができますし、聞き取りも音としては聞こえるようになります。
これまで、色々、感想を聞かせていただいたなかでなるほどと思ったことがあります。それはSさんが、こうおっしゃりましたが、フランス語を聞いていて、意味は分からないけれども、音が聞こえるので、これならある程度勉強すれば、しゃべれるようになるような気がする(うろ覚えですが、内容的にはこういう内容でした)。
音楽でリズムを意識するというのはよいことですが、その意識するさいに、音符の一つ一つがシラブルにあたるのだ、、、ということを意識して聞くべきでしょう。例えば、I’M DREAMING OF A WHITE CHRISMASという歌ですが、母音が8つありますが(二重母音は一つの母音と数える)、ずばりシラブルは8つです。そして音符は8つ使われます。
ですから、このことを意識したうえで歌を使うとよいでしょう。
英語喉はさすがに50レッスンもあるので、とっつきにくい印象があると思います。そこで機関銃英語が聴き取れるといううすめの本で、まずてっとりばやく聞けるようになる、そしてその効果を体験する、、、そしてその刺激でもって、英語喉に向かうというのがお勧めプランです。
さて、英語の弱強弱強のリズムという言い方をされていますが、実際は、歌で分かるように英語には、どこを強く読むとか弱く読むというようなことは大切ではありません。もし大切であれば、歌になるととたんに英語が理解できなくなるはずですね。
あるいは、もし本当に強弱がそんなに大切であれば、書いてある英語がネイティブでさえ理解できないということになりますね。THIS IS A PENと書いても、「強いところと弱いところがどこか書いてもらわないと分かりません」となりますか?なるわけありませんね。 あるいは、平坦に喋ったら英語は通じないでしょうか?そんなわけはありません。
ただ、母音のところが強めに感じられるということはあると思うのですが、3ビートを知らない、シラブルを知らなかった日本人が、そのことを指して、強弱強弱と理解した可能性はあります。
日本人の教育の文化に、気合を入れるとか、口を大きくあけろとか、しゃっきりしろとか、やる気をだせ、、、というのがあります。強弱に注目させるのは、そういった精神論的実践の一つだと理解しています。
日本語でもそうですね。
おはよう、のどの部分を強く読むかなんて、発音や聞き取りにあまり関係ありません。英語でも同じです。GOOD MORNINGのGOODを強く読むか、INGを強く読むかとか、大切ではありません。
あるいは、日本語を知らないアメリカ人が
おはようございます
と言うと、「は」と「ざい」が強く聞こえるかもしれませんが、それはただ単に、アクビエリア発音とゲップエリア発音の絡み合いから起こる現象にすぎません。現実には、平坦に全部読んでも、わざと適当に強く読んだり弱く読んだりしても、通じ具合はかわりません。
とりあえず、強弱強弱というようなことは忘れて、シラブルと喉発音に注目し、まずは、あ、聞ける!というのを体験した上で、あとで振り返ってみてください。