喉が日本社会に与える影響を考えてみる。革命は2つの波をともなうであろう。
一つの波は、専門家の間で起こる。例えば、声優さんの社会において、喉発音によって声を立体的にできる、多様な声を出せる、、、ということがよく理解されるならば(例えば、じつはドラえモンの声は誰でも結構真似れるのだ、、、ということが分かる)、声優さんの卵さんたちが、喉の恩恵を受けるであろう。
声優さんの例を使いつづけるが、皆さんのおかれた立場において、色々な例を考えていただきたい(例 英語教師の世界)。
第2の波は、専門家という範囲を超える形で革命が起こる。声優を目指すなんて考えたことも無かった人たちが、じつは生まれつき素質をもっているんだ、、、ということに気付く。すると、目指す人たちの裾野が広がる。それを目指す人たちの絶対人口が従来の10倍ぐらいになるだろう。
これら二つの波は常に「闘争」を伴うだろう。第1の波においては、先輩対後輩のあいだの対立が起こるかもしれない。そんなメソッドがあるはずがない、、、と徹底的な抗戦が起こるかもしれない(第1言説戦争に突入)。
第2の波は、従来のメンバーと、新しいメンバーの間において軋轢が起こるかもしれない(第2次言説戦争)。最近の弁護士試験がよい例だ。前よりも多くの数の弁護士が試験に通るようになった。「いかに最近の弁護士の質が落ちたか」という言説がまかり通るだろう。じつは、人数が多ければ多いほど、質のよいプロが生き残る可能性が高いのにも関わらず(参加者の裾野が広いと、より広い競争があこる、、、という経済原理による)。
第1の波にしろ、第2の波にしろ、短期的に見れば、損をする人がいる、、、という感じがするだろう。しかし長期的視野から見れば、日本という国家とっては、得ばかりである。個人個人がさまざまな才能を開花することができる。声優を目指してもよいし、俳優を目指してもよい。英語を伸ばし、グローバルな教育機会を教授し、グローバルなマーケットに直接参入するのである。英語を使うのに会社に就職する必要はなくなる。