高校教師時代に、生徒が冗談で、先生、ついていきますとかいう表現をしていたのだが、それをなつかしく思い出す。
私についてこい、などとは言えないのだが、一つだけまともにとらえてほしいことがある。
それは、語彙というのは大切だが、語彙というのは、まだ英語があまり喋れない人が気にして勉強するものではない
という点だ。
もちろん中学、高校レベルの語彙は大切だろう。だが、まだ英会話がある程度できない人が、せっせと語彙を勉強するのは、長期的には無駄だということが言いたい。
ちょっと丁寧に説明する。以下が英語がうまくなるプロセスだ。
1)言えて聞ける (英語喉と機関銃英語でマスター)
2)中学高校レベルの基本語彙をマスター(このくらいはやってほしい)
3)英語におおいに触れる(IMMERSIONというやつだ)
いわゆる単語帳で覚えるような語彙は(3)のプロセスのなかで、出会いながら、必要性にかられながら、覚えるものだ。
まだ聞けて言えない状態で、覚えても決して使えるようにはならない。特に、例えば、この単語には3つの意味があるとかそういうようなことを覚えていっても、どうせ将来使うことはないし、使おうと思っても忘れているだろう。
いや、私はTOEICのスコアを伸ばしたいので、そんな余裕はない。もっとイソギタイという人。以下が実行できるだろうか?
1.時事問題などに関して英語で読む。TOEICの問題に時事問題などがあれば、それを読んでもよいだろう。
2.読んだことを、実際にネイティブあるいは英語を使う外国人と議論する。その課程で語彙をマスター。実際に会えなければ、このさいネット上でのネイティブとの議論なども可能なのではないか?
こんなのもありだ。
1.好きな映画を見る
2.聞けて言える状態で聞こえた表現をメモ 文化的なことで分からなかったことなどもメモ
3.実際に映画について外国人と語ってみる
つまり、常に使うのである。
さて(1)の喉発音と(3)実際に使うは関連している。皆さんのなかで近くに外国人がいる人は試してほしい。喉でしゃべっていると、自然と外国人があなたのほうを見てしゃべる。口発音の人がしゃべったのに、あえて、喉発音のあなたのほうを向いて、確認をもとめたりするだろう。
ある論文を面白く読んだ。カナダの日本人大学院生が集まって、差別の問題について座談会形式で語っている。それは、いかにカナダの教室で日本人として、いや日本人女性として、差別されたかという内容だ。例えば、自分が何か言ったときは、何も言われなかったのに、その後でネイティブが同じことを言ったら、「あ、そうです、そうです」と同意したとか。それで、「えええ、自分も同じこと言ったのに、なぜ?」という感じの経験をされたそうだ。具体的には、その無視した人は黒人だったそうで、同じマイノリティーなのに!というショックがあったようだ。
それはおそらく口発音だから、無視されたのである。口発音は我々の想像を絶するほど、ネイティブにとってわかりにくいのだ。
例えば、日本人が正しいと思っている無声音はただの
風である。
Sはするどい風
THはつむじ風のようなもんだ。
風で、音を理解してくれといっても無理なのである。
ここでのポイントだが、喉発音をやっていれば、外国人が真剣に普通にあなたの話を聞くようになる。だからこそ、実際に使うという機会が異常に増えるのである。
かず先生、お久しぶりです。
このブログを読んで、最近ちょっと面白いエピソードがあったので、
投稿させていただきますね。
私のボイトレの生徒で英語を勉強している若いOLがいるので
『英語喉』と『機関銃英語』をボイトレのレッスンの中で
紹介したんです。すると彼女はすぐに購入して練習し始めました。
そしてしばらく経って、日本には秋葉原を中心にメイドカフェというのが
あるのですが、渋谷にはイケメン外人男性が執事をつとめる
「バトラーズカフェ」というのがあり(そこは英会話中心)、
そこへ英語が話せる友人3人と食事に行ったんだそうです。
平日の昼間にもかかわらず、そこは予約制で結構な人数がいたんだそうで、
皆、外人男性と会話を楽しんでいた様子だったそうです。
そこへ3人がテーブルに座り、彼女が話し始めたとたん、執事達の顔つきが一変。
みんな彼女の周りに集まってきたんだそうです。そして仕事の合間に
テーブルに来ては会話を楽しんでいたとのことです。
彼女にしてみれば、英語喉を信じて練習し、それをネイティブに
聞いてもらいたかったのだそうで、(途中経過にしても)成果を知る
とても良い機会だったと言っていました。(どのくらい出来ているのかは
聞いたことがないのでわかりませんが…)
話は変わりますが、私のところには色々な方が生徒で集まります。
ボーカル初心者からプロ級まで…。初心者はまだ素直なのでそれなりに
教えることは楽に受け入れてもらえるのですが、
キャリアのある人、またボイトレを長年他の先生に受けて持論とプライドの
ある方は、最初の頃は教え方、受け入れ方にズレが生じ、がなかなか難しいです。
でも、私のところに来るということは何かを解決したい、あるいはスキルを
上げたいと思ってきているのだと思い、また私は「私の教え方は絶対上手くなる」
と心密かに思っているので、そんなときはその生徒にこう言います。
「とりあえず、騙されたと思って私を信じてついてきてください。損はさせません」
(何かのキャッチセールスみたいですね)
信じる力ってすごいパワーを備え付けてくれます!
私もかず先生の「英語喉」の起爆剤になれるように頑張ります!
喉から音を出して入れば、「あ、この人は自分の文化を分かってくれる、言語を分かってくれる」となり、上のような結果になるのでしょう。
私も喉以前に、近所の人に挨拶をしたら、声を出していることさえ気がついていないのか?と思ったことがあります。無視されたりするからです。ところが、喉以後は、ここの音をはっきり言わなくても、もごもごっと言うだけで、挨拶がかえってきます。
以前、あるかたが、アメリカのコンサートの会場でシャツを売る作業をしていたのですが、そのかたが私の発音を真似てくれて、できるだけ、喉でやりだしたら、アメリカ人のお客さんが聞きなおすことをしなくなったといっていました。いくらかと聞かれて、20ドルですというと、口発音だとかならず聞き返されると。喉でつなげて音をだすと、すぐ通じると。
そのカフェの存在はNHK INTERNATIONALで見て知っています。メイドカフェですね。ミシェル山本さん(アナウンサー)が体当たり体験されていました。ニュースを読んでいるときとイメージがかなり違ったのが印象的。