学会で日本人の人たちと話していて面白かったこと。
分かりやすいように話を単純化して、ポイントを明確にするために少し創作してみます。
Aさんはアメリカに長く住んでいる日本人。Bさんはアメリカで生まれて育った日本人、、というかアメリカ人。そして私(Aさんと同じタイプ)。
全員、英語はネイティブレベルで話すことができます。
3人で日本語で話しているときは、皆が平等に、順番に話しています。
ところが、英語になると、突然、アメリカで育ったBさんが、えんえんと話しはじめ、日本人は聞き役に回ります。
全員、英語が話せますから、英語力の問題ではありません。
なぜでしょうか???
それは、日本人は、相手のうなづき、相槌を期待して話すので、言う文章がとても短いのです。そして短い発話の最後で音程が上がります(相手には質問をしているように聞こえるかもしれません、、じつは、相槌を求めているだけなのに)。
アメリカで育ったBさんは、その部分で、相手が話し終えたと思ってしまい(あるいは意見を求められたと勘違いして)、話しだします。
Bさんはアメリカで育ったので、えんえんと大きな声で話します。
日本人は相槌をうつので、Bさんは、自分の話を熱心に聞いてくれていると思って、えんえんと話します。
日本人は、えんえんと話すBさんの発話がどこで終わるのかが、わかりにくいので、えんえんと聞き続けることになります。
では、日本で育った日本人としてはどうしたらよいのでしょうか?
アメリカで育ったBさんの音程とか息の流れを聞いていると、発話が切れそうなところ=息が終わるところ=音程がだんだんとさがっていって、一番低そうなところが、わかります。
内容的にも終わりなところ。
その時が、発話のチャンスなので、息を吸います。
息を吸う相手をみて、アメリカ育ちのBさんは、「あ、相手が話し始めるな」と察知し、話す権利を渡してくれます。
アメリカ人が自己主張が強いとか、話す訓練ができているとか、論理的な思考をしているとか、そういう問題ではないと私は思います。