週末の分として、もう一つだけ書いておこうと思います。
Wって、実に罪作りな音です。喉革命が2007年まで起こらなかった理由の一つだったと思う。というのは、確かにWってちょっとだけ難しいけど、口発音でやるとある程度の難易度を持ってできてしまう、、、というかできたような気になってしまう。他の音は口発音でやってる間は、どうがんばってもできない、、、という絶望感があるのだけど、Wはできたような気になってしまうのです。
日本語にすでWはあるんだけど、それは「わ」だけ。だから例えばWのあとにウみたいな音のくるWOULDといかだと、口発音でやるには、ちょっとこつがいる。唇をまるめて、WOODというと、それなりにWに似た音が出るわけです。でも、その難易度がまあまあの難易度だから、口発音で10人挑戦したら、2人ぐらいはできない(WOODをおもいっきりウッドと言ってしまう)、、、ぐらいの難易度です。 だから、口発音だとしても、それなりに近似値的な音が出るならば、かなり納得してしまうんです。で、2人ぐらいはできない人がいるから、それなりに、達成感みたいなものもある。やっぱり練習したらできるようにあった、、、というような達成感もでる。でその音は確かに唇を丸めないと出ないんですよ。
ところが喉発音でやると、Wはゲップエリア発音なんですが、唇を丸めなくても出ちゃうんです。気分的に、ちょっと唇が近づくような気がするし、まあ、おおげさに言うならそうしてもいいんだけど、唇を丸める、、、とまでは行きませんね。もちろん、丸めたかった丸めてもいいんですけど(表情として)、音には意味的な影響を与えない(そりゃ音のこもり具合がちょこっと変わるかも)。
で、口発音のパラダイムで考えているときがあったんだけど、そのときはWは唇を丸めると私も信じきっていた。で、ものすごいテクをそれなりに開発してた。文字で伝わるかなあ、、、。両手をラッパみたいにして、口の前につけるんです。水をすくうようなかんじで手を握って、右手のとこにできる穴に口をつけて「あー」って言っといてから、その反対のところを開くと、Wのような音が混じるんです。(文字じゃ通じないから下で音声で説明していますね)。で、そのWの感覚を覚えておいて、今度は実際に口で言ってみる。
http://www.nippondream.com/blog/w.wav
ものすごいテクニックでしょう?口発音のパラダイムで考えてたわけです。このようなテクニックの数々を。
でも本当の正しいネイティブ発音は、ゲップエリアで音を発音すればよくて、唇の形は考える必要がないんです。